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和賀江島の生き物たち

2021.8.23 up


逗子市のお隣、鎌倉市の材木座海岸は、逗子海岸と雰囲気の似ている穏やかな海岸です。ウィンドサーフィンやSUPが盛んなエリアですが、干潮時になるとリビエラ逗子マリーナ下に岩場が広がります。
この一帯は和賀江島(わかえじま)と呼ばれており、鎌倉時代に東国の貿易の拠点として開発された、日本最古の築港遺跡です。


和賀江島


材木座海岸は、日本各地や宋の国からの船が出入りしていましたが、遠浅で荷の揚げおろしが不便だったため、往阿弥陀仏という勧進聖人の僧侶が北条泰時の力を借りて鎌倉に港を作るべく、伊豆石を取り寄せて島を築き、港として江戸時代まで利用されていました。

現在は海面下に石のがれきが残るだけとなり、干潮時だけ水面から丸い石の浜が現れ陸地とつながります。石と石の間に潮だまりがいくつもでき、いろいろな魚や磯の生物を見られる場所として古くから地元の人々に親しまれています。
時には鎌倉幕府と地方、外国との貿易の品らしき陶磁器の破片が見つかることもあり、長い時代を超えたロマンを感じる場所でもあります。

さて先日、鎌倉在住の友人が和賀江島で撮影した写真を送ってくれました。干潮時はさまざまな生物が見られるので夏には必ず訪れるそうです。ぜひご紹介したいと思います。

石と石の間の潮だまりを泳ぐ、黄色い体に黒の縞のきれいなお魚の写真。「オヤビッチャ」という魚かと思われます。
鮮やかなオレンジ色の貝はエビス貝・・・の殻に入ったヤドカリです。


オヤビッチャ

エビス貝

カニも愛らしいですね。水がきれいなので動きがよく見えます。


現在、「磯焼け」が問題となっていますが、その原因でもある「ウニ」。
ゆっくり少しずつ移動をしています。
透明な水の中でキラキラしている姿はきれいです、が、くれぐれも踏まないように!


動画から磯あそびの気分を味わっていただけたらうれしいです。
余談ですが、鳩サブレーで有名な鎌倉・豊島屋さんにも、磯の貝をモチーフにした「和賀江島」というお菓子があります。

和賀江島の歴史と海の生き物たち、大切に守っていきたいですね。



写真(2~5枚目)と動画
撮影:岡 謙吾さん

スタッフTakahashi